1970年代。それは、それまでの大量生産、大量消費のライフスタイルから、人々の意識が大きく変わっていった時代。高度成長がもたらした生活のあり方に、多くの人が疑問を持ち始めた時に、スウェーデンで生まれたのが、innovatorでした。
これまでにないモノづくりへの自由な発想は、当時はとても新鮮で、やがて世界中で大きな共感を呼ぶとともに、日本でもファンを増やして行きました。
innovatorの原点となったのは、若いデザイナーが発表した1脚の椅子。“stuns”と名付けられたその椅子は、必要な機能だけをミニマムに追求したカジュアルなデザインが特徴でした。
彼が欲しかったのは、リビングに置けば気分転換ができ、気が向けば外に運び出して、青く澄み渡った空を座って眺められる椅子。でも当時、そんな椅子はどこにもなく、自ら作るしかありませんでした。 スウェーデンが位置する北欧は、一年の半分が冬。人々は外出できない代わりに、身近な材料を用いて自らの手でクラフトワークするなど、自分たちの目的をひとつひとつ実現していくことに意識を向けてきました。
また、日照時間が短いため、限られた時間をいかに効率的に使って楽しむかは大切なテーマでした。椅子を単なる家具としてではなく、「生活を共に楽しむ道具」として位置づけたアイデアの背景には、そんなスウェーデンならでの気候や風土、人々の気質がありました。
私たちは、innovatorがこれまでに培ってきた歴史やアイデンティティを見直すなかで、「既成概念にとらわれることなく、つねに自分らしいライフスタイルを創造する」という精神が、現在の社会から求められている価値であることに気がつきました。
今、私たちの毎日の生活は、仕事、プライベート、趣味、家事育児などの枠組みに縛られています。でも、誰もがそうした境界線を越えて自由に行き来し、もっと自分にふさわしい生き方をしたいと願っています。そこで、私たちはそうした思いを込めて、”Beyond Boundaries”という新しいブランド・ステートメントを作りました。

さらに、私たちはこうしたブランド価値を、より多くの人に提供するための新しいビジネスの考え方として、
“innovator movement”を掲げました。様々な情報や商品があふれ、消費者のライフスタイルがますます多様化する今、従来のビジネススタイルでは、お客様を満足させることはできません。
innovatorの精神やビジネスの考え方に共鳴する企業や様々な分野のクリエーターたちがinnovatorの名の下に結集し、既存の商習慣や既成概念による垣根を越えて、自由な発想で機能的で遊び心のある商品やサービスを企画し、世の中に問うていくこと。
私たちは、こうした取り組みの一つひとつが、多くの人々の心を突き動かし、やがて社会を動かすような大きなmovementになっていくと信じています。私たちの挑戦は、まだ始まったばかりです。